監理団体さまへ
技能実習、そして2027年からの育成就労。ネパールを扱う送り出しパートナーとして、当社ができることをご説明します。
正直に申し上げます。ネパールは、まだ発展途上です
ネパールからの人材送り出しをご検討の監理団体さまに、最初にお伝えしておきたいことがあります。
ネパールは、日本への「労働者」の送り出しという点では、まだ発展の途上にあります。留学生の送り出しは長く行われてきましたが、技能実習・特定技能という就労を目的とした在留資格での送り出しは、ベトナムなどと比べれば歴史が浅い。その結果、機関によって実務の習熟度に大きな差があります。
具体的には、次のような話を実際に耳にします。
- 書類の作法が定まっておらず、不備による差し戻しが繰り返される
- 日本側の制度や手続きへの理解が浅く、監理団体側が教えながら進めることになる
- 教育が留学向けのままで、就労に必要な日本語や技能に届いていない
- 送り出したあとの連絡が途切れ、トラブルが起きても対応が進まない
- 費用の内訳が不透明で、本人が過大な借金を負っている
これを伏せて「ネパールは素晴らしい」とだけ申し上げても、実際に取引が始まれば分かることです。私たちが申し上げたいのは、「ネパールだから大丈夫」ではなく「どの機関と組むかで結果が変わる」ということです。
当社に、その問題がない理由
ベトナムで積んだ実務が、ネパールの体制に入っている
当社 AMAN IPM OVERSEAS は、ベトナム・ハノイに本社を置くIPMグループの一員です。グループ本社である IPM International Trading and Development JSC は2012年の設立以来、海外人材の送り出しを中核事業として続けてきました。
ここが、ネパールの一般的な送り出し機関との決定的な違いです。日本への送り出しで何が問題になるのかを、すでに知っている組織が運営しているということです。書類の作法、日本側の制度理解、監理団体との連携の型、トラブルが起きたときの初動。これらはネパール国内でゼロから学ぶものではなく、グループとして持っているものを移植しています。
グループは現在、ベトナム・ネパール・バングラデシュ・インドネシアの送り出しネットワークを持ち、日本国内にも拠点を構えています。「ネパールの一機関」ではなく、複数国で送り出しを行う組織のネパール拠点としてご覧いただければと思います。
就労を目的とした在留資格に特化している
ネパールでは留学向けの機関が多いなか、当社は技能実習・特定技能など就労を目的とした在留資格に特化しています。教育の設計も、留学生向けではなく就労を前提に組んでいます。
日本国内に連絡窓口がある
埼玉県・大阪府・三重県に地域連絡事務所を置いています。時差を挟まずに連絡が取れること、そして問題が起きたときに日本国内で動ける体制があることは、実務では想像以上に効きます。
技能実習制度とネパール
送り出し機関は外国政府の認定が前提
技能実習で受け入れる場合、送り出し機関は外国政府の認定を受けている必要があります。外国人技能実習機構が公表する「外国政府認定送出機関一覧」で、機関の名称が実際に掲載されているかをご確認ください。自己申告ではなく公表資料と照合することを、当社からもおすすめします。
ネパール側の出国手続きを、工程に織り込む
日本側の手続き(技能実習計画の認定、在留資格認定証明書の交付、査証発給)が終わっても、それだけでは出国できません。ネパール側では、指定医療機関での健康診断、2〜3日間の出国前オリエンテーション、海外労働保険への加入、海外労働者社会福祉基金への支払い、そして海外雇用局(DoFE)が発行する海外労働許可証(Labour Permit)の取得が必要です。
出入国在留管理庁の資料では、これらは合わせて概ね10日間程度とされています。ただし当社の実務では20日ほどかかることもあります。健康診断の予約状況、オリエンテーションの開催日程、海外雇用局の混雑で数日ずつ積み上がるためです。スケジュールにはこの工程を厚めに見込んでいただくのが安全です。
工程ごとの所要期間は受け入れの流れと期間にまとめています。制度そのものは技能実習制度をご覧ください。
受け入れ時期は、現地の祝祭を避ける
10月前後のダサイン、続くティハールは、ネパールにとって日本の正月にあたる最大の祝祭です。この期間は現地の行政手続きが実質的に止まります。この時期をまたぐ計画は、あらかじめ余裕をもって組んでください。
出典:出入国在留管理庁「ネパール国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(ネパール側の手続きは技能実習の場合も同様の流れとなります)。
育成就労への移行を、どう見ているか
2027年4月1日に施行される育成就労制度は、監理団体さまにとって最も差し迫った課題だと承知しています。当社が把握している範囲で、送り出し側から見た論点を整理します。
監理支援機関への移行
監理団体は「監理支援機関」として許可を取り直すことになります。外部監査人の設置、監理支援を行う受け入れ機関が原則2者以上であること、常勤役職員が2人以上であることなどの体制要件が新設されました。許可申請は2026年4月15日から、育成就労計画の認定申請は2026年9月1日から受付が始まっています。
送り出し手数料の上限と、費用の負担
外国人本人が送り出し機関へ支払える手数料は所定内月額給与の2か月分までと定められ、これを超える費用は育成就労実施者または監理支援機関が負担することとされました。費用の内訳を説明できない送り出し機関は、この変更に耐えられません。当社は現在も、項目ごとの内訳と本人負担額を書面でご提示しています。
日本語要件と、入国前教育の重み
入国時にA1相当以上の試験合格または入国後講習でのA1相当受講、特定技能1号への移行時にはA2相当以上の合格が必須となります。入国後講習は認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当を100時間以上受講することとされ、A1相当の試験に合格していれば受講不要、講習の一部を本国で行うことも可能とされています。
つまり現地でどこまで積み上げるかが、日本側の講習コストと期間に直接跳ね返ります。当社が1日8時間以上の日本語教育を行っていることは、この制度下ではより大きな意味を持ちます。
二国間取決め(MOC)の状況
育成就労では、原則として二国間取決め(協力覚書)を作成した国からの受け入れとなります。2026年8月時点で作成済みはウズベキスタン・スリランカ・タイの3か国で、ネパールはまだ含まれていません。ネパールは候補国として挙げられており、施行に向けて協議が進むものと見込まれますが、現時点で確定した情報ではありません。
ネパールからの育成就労での受け入れ計画は、MOCの締結状況を確認しながら組み立てていただく必要があります。当社は現地の窓口として動きを追い、進展があり次第お知らせでご報告します。現行の技能実習・特定技能でのネパール人材の受け入れは、これまでどおり可能です。
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」/同「育成就労に関する二国間の協力覚書」。制度の詳細は今後変更される可能性があります。
今後を見据えると、ネパールは避けて通れない
在留ネパール人は300,992人で国籍別5位、前年比+29.2%です(2025年末時点)。一方、長く主軸だったベトナムは681,100人・前年比+7.4%と伸びが鈍化し、急増しているインドネシア(266,069人・+33.2%)は獲得競争が激化しています。
外国人材事業を続けていかれるうえで、ネパールを扱わないという選択は、遠からず難しくなると私たちは見ています。問題は「扱うかどうか」ではなく、「発展途上のこの市場で、どの機関と組むか」です。
先に申し上げたとおり、ネパールには実務が定まっていない機関も多くあります。だからこそ、ベトナムで実務を積んだ組織が運営している当社と組んでいただく意味があると考えています。
出典:出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年12月末時点)。在留者数は就労以外の在留資格を含みます。
連携の進め方
ご相談・体制のご説明
貴団体の受け入れ職種、想定人数、時期をお伺いします。あわせて当社の教育体制・費用の内訳・実績を書面でご提示します。ご質問には現地から直接お答えします。
教育センターのご見学
現地でもオンラインでも承ります。授業の様子、時間割、寮の設備を実際にご覧ください。見せられるかどうかも判断材料にしてください。
求人票の作成・現地募集
職務内容・賃金・休日・寮の条件を整理し、ネパール国内で募集します。地方も含めた募集網から、職種の適性に合う候補者を集めます。
面接・採用決定
現地面接でもオンライン面接でも対応します。実技試験や体力測定の組み合わせも可能です。
入国前教育と手続き
日本語・技能・生活指導を進めながら、日本側・ネパール側の手続きを並行して進めます。各工程の進捗は随時ご報告します。ネパール側の手続きは日本から見えにくいため、ここは特に細かくお伝えします。
入国後のフォロー
日本語対応が可能なネパール人スタッフが本人のフォローを継続します。本人から届いた相談のうち共有すべきものは、貴団体へ早い段階でお伝えします。
よくあるご質問
ネパールを扱うのは初めてです。何から確認すればよいですか?
送り出し機関の選び方に、契約前に確認すべき8項目をまとめています。当社への確認事項としてそのままお使いいただけますし、他の機関にも同じ質問をしていただければと思います。
すでに他国の送り出し機関と取引があります。並行できますか?
問題ありません。多くの監理団体さまが複数国と並行されています。既存の運用を踏まえたうえで、無理のない進め方をご提案します。
現地に行かずに連携を始められますか?
可能です。オンラインでの教育センター見学、オンライン面接に対応しています。ただ一度は現地をご覧いただくことをおすすめしており、渡航される場合は日程調整と送迎を手配します。渡航の実務はネパールへの渡航についてにまとめています。
トラブルが起きたとき、誰が対応しますか?
日本語対応が可能なネパール人スタッフが窓口となり、必要に応じて現地の家族とも連絡を取ります。埼玉県・大阪府・三重県の地域連絡事務所を通じて、日本国内でも動ける体制をとっています。実際には、問題が大きくなる前に本人から相談が届いていることが多いため、相談を受け取る窓口を機能させておくことを最も重視しています。
