ネパール人材の受け入れの流れ
ご相談から配属まで、日本側の手続きとネパール側の手続きの両方を、順番と所要期間つきで整理しました。
結論:採用決定から入国まで、およそ6か月〜1年
ネパールから人材を受け入れる場合、採用決定から入国まで概ね6か月〜1年が目安です。制度(技能実習か特定技能か)、職種、書類の状況によって前後します。
この期間が長く感じられる理由は、日本側の手続きとネパール側の手続きが直列に並んでいるためです。在留資格認定証明書が出てからでないと査証申請ができず、査証が出てからでないと海外労働許可証の取得に進めません。どこか一つが止まると、その先すべてが後ろにずれます。
逆に言えば、止まりやすい箇所をあらかじめ知っておけば、計画は立てられます。以下で工程ごとに整理します。
全体の流れ
お問い合わせ・ヒアリング(1〜2週間)
職種、人数、受け入れ時期、勤務条件、社内の受け入れ体制をお伺いします。技能実習と特定技能のどちらが適しているか、この段階で一緒に整理します。監理団体・登録支援機関がお決まりでない場合も、進め方をご提案します。
求人票の作成・現地募集(3〜6週間)
職務内容、賃金、休日、寮の条件などを求人票にまとめ、ネパール国内で募集します。地方も含めた募集網から、職種の適性に合う候補者を集めます。なお日本の受け入れ機関は、駐日ネパール大使館へ求人申込を提出することもできます(有料)。この場合、求人情報は大使館からネパール労働・雇用・社会保障省 海外雇用局(DoFE)の日本担当部門へ送られ、同部門から求職者へ開示されます。
書類選考・面接・採用決定(1〜3週間)
オンライン面接、または現地へお越しいただいての面接を実施します。実技試験や体力測定を組み合わせることもできます。ここでの適性判断が、入国後の定着をほぼ決めます。
雇用契約の締結(1〜2週間)
採用が決まった候補者と雇用契約を結びます。母語で内容を説明し、賃金・控除・寮費・仕事の内容を本人が正確に理解した状態で署名します。ここを曖昧にすると、入国後の「話が違う」に直結します。
入国前教育の開始(4〜8か月/手続きと並行)
当社の教育センターで、日本語・技能・生活指導を集中的に行います。以降の手続きと並行して進むため、書類を待つ時間が教育の時間になります。
各種認定・在留資格認定証明書(COE)の交付申請(1〜3か月)
技能実習の場合は外国人技能実習機構への技能実習計画の認定を経て、地方出入国在留管理局へ在留資格認定証明書の交付を申請します。特定技能の場合は受け入れ機関が直接申請します。ここが最も時間の読みにくい工程で、書類の不備があると差し戻しで1か月単位の遅れが出ます。
査証(ビザ)発給申請(2〜4週間)
交付されたCOEの原本を本人へ郵送し、本人が在ネパール日本国大使館へ提示して査証発給を申請します。原本の国際郵送が必要なため、この往復の日数も見込んでおく必要があります。
ネパール側の出国手続き(概ね10日間)
健康診断、出国前オリエンテーション、海外労働保険・福祉基金、海外労働許可証の取得。日本側からは見えにくい工程ですが、ここを通らないと出国できません。次の章で詳しく説明します。
渡航・入国・配属
入国後、技能実習であれば入国後講習を経て配属となります。特定技能の場合は支援計画にもとづく生活オリエンテーションを実施のうえ就労開始です。当社は入国後も、日本語対応が可能なネパール人スタッフが継続してフォローします。
ネパール側でしか起きない手続き
ここが、他国からの受け入れとの最大の違いです。日本側の手続きがすべて終わっても、ネパール側の手続きが終わらなければ本人は出国できません。日本の受け入れ機関の手続きではないため見落とされがちですが、スケジュールには必ず入れてください。
公式には「概ね10日」。実務では20日を見ておく
出入国在留管理庁の資料では、上記の手続きに要する日数は「概ね10日間程度」とされています。これは標準的に進んだ場合の目安です。
当社が実際に手続きを進めている感覚では、20日ほどかかることも珍しくありません。健康診断の予約状況、出国前オリエンテーションの開催日程、海外雇用局の混雑、そして書類の記載内容の確認で、それぞれ数日ずつ積み上がるためです。
スケジュールを引かれる際は、この工程に10日ではなく20日を見込んでおくと、後ろの予定が崩れません。「10日と聞いていたのに配属が遅れた」という行き違いは、ここを厚めに見ておくだけで避けられます。
見落とされやすい点:一時帰国からの再入国
海外労働許可証が必要になるのは、初めて来日するときだけではありません。すでに日本に在留している方が在留資格を「特定技能」に変更したあと、再入国許可制度を利用してネパールへ一時帰国する場合も、海外雇用局の日本担当部門へ海外労働許可証の発行を申請・取得する必要があります。
年末年始やお盆の帰省、家族の事情での急な一時帰国で、この手続きを知らずに出国し、日本への戻りが遅れるケースが実際にあります。受け入れ企業の側でも、帰国予定が出た時点で確認していただくのが安全です。
出典:出入国在留管理庁「ネパール国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」/出入国在留管理庁「ネパールに関する情報」。ネパール側の手続きの詳細は駐日ネパール大使館へお問い合わせください。
スケジュールが遅れる、よくある原因
- 書類の不備による差し戻し。最も多い原因です。氏名の綴りがパスポートと一致していない、証明書の有効期限が切れている、といった細部で1か月単位の遅れが出ます。
- COE原本の国際郵送。電子データでは査証申請ができません。往復の日数を工程に入れていないと、そのぶん丸ごと遅れます。
- 受け入れ時期をネパールの祝祭シーズンに重ねてしまう。10月前後のダサイン・ティハール期間は、現地の行政手続きが実質的に止まります。この時期をまたぐ計画は、あらかじめ余裕を見てください。
- 面接から契約までが空きすぎる。採用決定後に連絡が途切れると、候補者が他の渡航先へ流れます。合格通知から契約までは間を空けないことが重要です。
- 受け入れ企業側の体制準備が後回しになる。寮の確保、生活備品、通勤手段の準備は、入国日が決まってからでは間に合いません。
いずれも、事前に分かっていれば避けられるものです。当社では現地の手続き状況を随時共有し、どの工程まで進んでいるかが日本側から見える状態でお預かりします。
よくあるご質問
何名から相談できますか?
1名からご相談いただけます。人数が少ない場合でも、募集から教育、送り出しまでの流れは変わりません。
現地へ行かずに採用できますか?
可能です。オンライン面接で採用を決定される受け入れ企業も多くあります。ただ、教育センターの様子や候補者の実技を直接ご覧いただけるため、可能であれば一度は現地へお越しいただくことをおすすめしています。渡航される場合の日程調整もお手伝いします。
技能実習と特定技能、どちらで受け入れるべきですか?
途中で進捗は分かりますか?
各工程の進捗を随時ご報告します。特にネパール側の手続きは日本から見えにくいため、どこまで進んでいるかを都度お伝えするようにしています。
費用はどのくらいかかりますか?
制度・職種・人数によって異なるため、個別にお見積りしています。何が費用に含まれ、どこで機関ごとに差が出るのかは送り出し機関の選び方のページで整理しています。ご相談・お見積りは無料です。
受け入れ時期から逆算したスケジュールをご提案します
「いつまでに配属したい」という時期が決まっていれば、そこから逆算した現実的な計画をお出しします。検討段階のご相談も歓迎です。
