制度説明
ネパール人材の受け入れに関わる「技能実習」「特定技能」、そして2027年4月に施行される「育成就労」。3つの制度の違いと、どれを選ぶべきかを整理しました。
いま押さえておくべき3つの制度
ネパールから人材を受け入れる場合、現在使える在留資格は「技能実習」と「特定技能」の2つです。これに加えて、技能実習に代わる新しい制度として「育成就労」が2027年(令和9年)4月1日から施行されます。
2026年から2027年にかけては、この3つが同時に視野に入る時期です。いま技能実習で受け入れを始める場合も、育成就労への移行を前提に計画を立てる必要があります。制度の切り替わりを知らずに進めると、受け入れ体制を二度作り直すことになりかねません。
以下で、それぞれの位置づけと違いを整理します。
それぞれの制度を詳しく
受け入れの目的や体制によって、適した制度が異なります。
3制度の違い
出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」ほか。制度の詳細は政省令・運用要領により定められ、今後変更される可能性があります。手続きにあたっては所管省庁の最新の公表資料をご確認ください。
どの制度で受け入れるべきか
「どちらが得か」という比較にはあまり意味がありません。受け入れの目的と、社内の体制で決まります。判断の目安は次のとおりです。
- すぐに戦力になる人材が必要なら、特定技能。技能試験・日本語試験に合格した人材を受け入れるため、立ち上がりが早くなります。ただし受け入れ企業には支援計画の実施義務があり、登録支援機関への委託も含めた体制が必要です。
- 時間をかけて育てたいなら、技能実習から育成就労へ。未経験から自社のやり方で育てる前提であれば、こちらが向きます。2027年4月以降は育成就労が受け皿になります。
- 2027年度以降の受け入れを計画しているなら、いまから育成就労を前提に。監理支援機関の許可申請は2026年4月15日から、育成就労計画の認定申請は2026年9月1日から受付が始まっています。体制の準備は前倒しで進める必要があります。
- 長く働いてほしいなら、特定技能2号までの道筋を描く。育成就労から特定技能1号、さらに2号へと繋がる設計になっているため、入口だけでなく出口まで見て制度を選ぶことをおすすめします。
判断に迷われる場合は、職種・人数・受け入れ時期・社内の体制をお伺いしたうえで、当社からご提案します。制度そのものが分からない段階からのご相談も歓迎です。
2026年〜2027年の移行期間をどう考えるか
制度が切り替わる時期に受け入れを検討される場合、実務上の論点は次の3つに集約されます。
1. いま在留している技能実習生はどうなるか
2027年4月1日の時点で在留している技能実習生は、引き続き認定を受けた技能実習計画にもとづいて実習を続けることができます。施行と同時に打ち切られるわけではありません。修了後は、育成就労または特定技能への移行が想定されます。すでに受け入れ中の実習生について、あわてて計画を変える必要はありません。
2. 監理団体・受け入れ企業の準備はいつまでに必要か
監理団体は「監理支援機関」として許可を取り直す必要があり、その申請受付は2026年4月15日から始まっています。受け入れ企業側の育成就労計画の認定申請は2026年9月1日からです。2026年内に体制を整えられるかどうかが、2027年度の受け入れ計画をそのまま実行できるかの分かれ目になります。
3. ネパールからの受け入れは継続できるか
育成就労では原則として二国間取決め(協力覚書)を作成した国からの受け入れとなり、2026年8月時点でネパールはまだ作成済みの国に含まれていません。現行の技能実習・特定技能でのネパール人材の受け入れはこれまでどおり可能ですが、育成就労での受け入れ計画については、締結状況を確認しながら組み立てていただく必要があります。当社では現地の窓口として動きを追い、進展があり次第お知らせでご案内します。
